ハ ウ リ ン キ ャ ッ ツ

 五線譜という名の線路を辿り、きみと奇跡を探しに行こう。

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夏のこどもたち

エイトはもうすぐ3ヶ月。よく泣き、よく笑い、よく乳を飲む。毎日毎日、ぐいぐい音を立てて大きくなって行くみたいだ。かれを見ていると、私が過去に通ってきたあらゆる夏のことを思い出す。かれの体の隅々まで、夏の光のような力が染み通っているせいかもしれない。まるで真島昌利の歌のような夏の景色。

近所の公園のじゃぶじゃぶ池にはじめて足を踏み入れたときの生温い心地よさ。銀色の滑り台が鉄板みたいに熱されていて、半ズボンのともだちがやけどを負って泣いたこと。おかあさんが出してくれたビニールプールとお気に入りのキャラクターの浮き輪のゴム臭いにおい。夜の駅舎にカブトムシを捕りに弟と従兄弟と探検隊をくんだこと。いまはテレビで活躍している芸人になった幼なじみと、路地裏に秘密基地を作って、野良猫をお供に立てこもる計画を立てたのは、何歳の夏休みだったろうか。
水たまりに浮かぶ蝉の死体と真っ逆さまに堕ちて行きそうな青空。耳鳴りみたいな虫の鳴き声。父の弾くギターの音色は暑さに拡散して溶けて行く。ぜんぜん進まない時計の針。すべてが終わった後のような真っ白な夏、遠い雷鳴。ブルーハワイは食べたあと舌が真っ青になるんだ。夏の夕闇に卑猥に漂うイカ焼きの香。祭りが去った後の、白々しい物悲しさ。カサカサと音を立てて白昼に転がって行くハンバーガーの包み紙。割れたビール瓶に映る金星。あらゆる夏の景色が、エイトの薄い爪の先に、熱い額に、高い泣き声に、真っ黒な目の中に沈んでいる。

ああ、きみ、体のすべてが、夏のかけらを寄せ集めてできているんだ。だから私はこんなにも、過ぎ去った夏のことを思い出す。そして私が過ごしてきた夏の全部を、きみはその小さい手の中に持ってる。

あとすこし、きみがおおきくなったら、夏の大冒険に出よう。まいにちまいにち遊びまくろう。きみは勇者。きみは海賊。きみは剣豪。きみはヒーロー。きみはロックンロール・スター。きみはすべての物語の主人公になる。そのときは、いまみたいに「早く寝ろ」って寝かしつけてなんかやらないからな。力つきてぶっ倒れるまで、つきあえよ、な。

まるで夏そのもの。きみはほんとうに素敵だ。


きみに出会えてよかった。

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