ハ ウ リ ン キ ャ ッ ツ

 五線譜という名の線路を辿り、きみと奇跡を探しに行こう。

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映画紹介「バグダッド・カフェ」


'87年製作のドイツ映画。物語自体は特に事件が起こるわけではなく、ドイツからアメリカに旅行にきたはいいけど旦那と喧嘩して、ひとりで砂漠の真ん中のホテル「バグダッド・カフェ」に行き着いた中年女と、愛想のない女主人を筆頭に、そのホテルにいる人々が心を通わせ、自分の居場所を見つけていく、という話。

何と言っても砂漠の風景が泣けてくるほどに素晴らしい。風、色を変える空、それを切り裂くブーメランの唸り、太陽の光線、ひとつひとつが心に響く。人間の遺伝子レベルでの原風景ではないだろうか、と思わせる熱く乾いた景色と、そこに慈雨のようにしずかに降り注ぐ主題歌「Calling You」。

登場人物たちの怒りや悲しみや喜びをただあるがままに全て飲み込んで、砂漠の過去・現在・未来が刻まれる。うまくかみ合わないぎこちない人々の肩の力が、少しずつ融けて砂漠の風に攫われていく。大丈夫なんだ、ここでは涙も汗もすぐ乾いてしまうから。

語るべきことを語り終えた途端に、唐突なほどあっけなくこの映画は幕を下ろす。なんでもない一言のはずなのに、何故だかラストの台詞が微笑を誘う。下品な爆笑ではなく、ブリティッシュな黒い皮肉交じりの笑いでもなく、ふと唇に浮かぶかすかなほほえみ、これはそういう映画だ。観終った後で思い返せば思い返すほど、なんて幸せな物語だったのだろう? と解ってくる。

とかくべたべたとしがちな女性の友情のようなものをさらりと乾いた感じにうまく描いた映画としては、'91年製作のアメリカ映画「テルマ&ルイーズ」と双璧をなす出来栄えではないだろうか。今、この映画に出会えてほんとうによかった。

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