ハ ウ リ ン キ ャ ッ ツ

 五線譜という名の線路を辿り、きみと奇跡を探しに行こう。

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映画紹介「妹の恋人」


そんなに目立たない作品のわりに、観ると案外面白い。そういう手のひらに包めるような佳作と言うのには、幾つかその映画が佳作となるための条件がある。この映画、いろんな部分で条件が成功しているように思う。


精神の病で、大人になっても家からあまり出ず、絵ばかりを描くジューン。そんな彼女を見守るつもりで、本当は閉じ込めてしまっているかもしれない兄のベニー。うまく行ってるようでぎくしゃくもしていた彼ら兄妹の前に現れたのは、喜劇役者バスター・キートンに憧れている不思議な青年サム。サムのやることなすことはジューンの笑顔を誘っていく……。サムを初々しいジョニー・デップが演じている。ジョニーのパントマイムの場面、案外達者で驚き。


ストーリーからも解るように華々しく目立つ作品ではないのだが、98分という短めの時間で良くまとまっていること、内容が暗いほうにそれほど傾かなかったこと、また邦題のつけ方が巧かったことなどが佳作として愛される条件になったのではないだろうか。

この映画、原題は何のひねりもなく「Benny&Joon」つまり兄と妹を主役に据えた扱いなのだが、邦題は「妹の恋人」。ジョニー・デップが正にその「妹の恋人」役をやっていて、その風変わりさがやはりひどく光っているから……もあるのだろうけど、「ずっと兄妹二人だけで暮らしてきてしかもちょっと変わった妹だから心配で心配で、っていうかアイツが恋人かぁ……うーん……いいのかなあ……でも反対できないしなあ。妹のこと、大事にしなかったらマジぶん殴る」みたいな、ちょっとドキドキしたり慌てたりのおにいちゃん心理が透けて見えるいい邦題だと思うんだね。なかなか邦題で成功する例って少ないから、褒めてあげたいよね。

内容も非常に可愛らしい! 私はこの映画のキスシーン、ほんとに素晴らしいと思う。「軽くいなすようにキスしたあと、じっと相手の顔を見、もう一度今度は深く口付ける」なんていうト書きが浮かぶようなへんに取り澄ましたキスシーンが多い中、この映画の幸せぶりはどうよ。ジューンははじめてサムとキスしたあと、少し照れたように相手の顔を見上げ、そのあとものすごいニッコリ笑うんだよ。それにつられてサムもにっこりする。それでもう一度キス。楽しくて嬉しくてたまんない、はしゃぐようなキス。ああ、キスってこういうものだよ、こんなに嬉しいものだったんだよ、って改めて思う、あったかくキュートな、優れた場面。

型破りだけど幸せならいいじゃん、な思いが、映画内のアイロントーストに込められている。そう、アイロンでだってトーストは焼けるのだ。映画の終わった先、トースターがなくたって、フライパンがなくたって、ふたりがいつまでもラストシーンのように幸せであるよう、小さく祈りたくなる。

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