ハ ウ リ ン キ ャ ッ ツ

 五線譜という名の線路を辿り、きみと奇跡を探しに行こう。

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映画紹介「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」


「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」は舞台でも演じられている。ちなみに私はここ3・4年演じている山本耕史くんのヘドウィグよりその前にヘドウィグを演じていた三上博史さんの舞台がとても好きだ。山本くんのも見に行ったんだけど、なぜだかキメのところで使われる歌が英語のまま(三上さんは日本語に訳して歌っていた)だったので、訳したほうがいいのになあ、と醒めてしまった。他にも三上さんのほうが好きだという根拠はいろいろあるんだけどね。再演を重ねているのでミュージカルのHPももちろんあるし、この映画自体にそもそもコアなファンが多く、映画の公式HPもある。


東西ドイツ冷戦時代に性転換手術をしたはいいが、失敗して股間に僅かな隆起=「アングリーインチ」を残したままアメリカに来た、ドラァグ・クイーン、ヘドウィグ。かつての恋人は自分を捨てて大ヒット。彼のコンサート・ツアーを執拗に追いながら、ひたすらに歌を歌うヘドウィグの「魂の片割れ」は、一体どこにあるのだろうか。ゲイシンガーが主人公と言う設定上、問題だらけで、派手で、どぎつくて、嘘くさくて、安っぽくて、けれどひどくもの哀しく美しいミュージカル映画。


飾り立てて自らを主張するヘドウィグの、ハリネズミみたいな生き方に納得しても納得しなくても、気に入っても気にいらなくても、最初はやっぱり余りの派手さに笑ってしまう。アメリカと言う国への批判やロックの講義も所々に顔を出して、かなり粋。段々ヘドウィグが可愛らしくなる。ひねくれているのか素直なのか、意地悪なのか優しいのか解らない矛盾したヘドウィグの性格は、混沌とした時代背景にも通じて私たちをひどく戸惑わせる。やがて痛々しくなる。ヘドウィグから目を逸らしたいのに、逸らせない。ラスト近く、全ての鎧を脱ぎ捨てたヘドウィグは、なんとか細く美しく無防備で切ないのだろう。主演のジョン・キャメロン・ミッチェルの瞳は、落ち窪んで深く光を湛え、臆病にも諦めたようにも見えるのだ。

例えるなら、安物の香水の匂い。ちゃちいプラスティックの瓶に入った、むせるような安物の。けれどそれはときどき甘くなつかしく私に香る。勿論、誰もがそれを偽ものだと知っている。でも、私はその匂いが好きなのだ。だから、声高に偽ものだ、とは叫ばない。偽ものであることはそれ自身がきっと一番よく知っている。そして、偽ものだからより強く願って、希求して見ている夢も、語れる真実も、きっとある。夢を内包して、そのどぎつい香りは、胸の奥底に横たわる。そして消えない。

どうかこの映画は「ハッピーエンド」でありますように。
意味深なラストに、私はいつもそう祈らずにはいられない。

挿入される歌の数々もかなり出来がいい。「Origin of Love」「Wicked Little Town」凄く好き。

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