ハ ウ リ ン キ ャ ッ ツ

 五線譜という名の線路を辿り、きみと奇跡を探しに行こう。

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夜と金木犀、ロックンロールとパンクについて


やっとクロマニヨンズの公式HPで雑誌掲載情報一覧が出ましたね。私はマーシーが載る「ギターマガジン」が楽しみです。深く熱く愛するギターについて語ってくれるといいな。

ところで、職場で使う私のパソコンのデスクトップにはヒロトさんとマーシーが常駐しております。「ああ、ブルーハーツの人なんだ……リンダリンダ……」その程度の関心しかなかった同僚さんにも「知識の押し売り」とでも言うべき地道な努力を長く続けて、最近ようやく「ヒロト」と「マーシー」という愛称をするりと同僚さんの口から引き出すことに成功しました。
この同僚さんが言うんですよ、「マーシーはどうしても素敵だと思えない、何がいいんだかさっぱりわからない」って。私はこういう人が好きです。ヒロトさんとマーシーのことを「大好き!」という人よりも、ある意味では「好きになれない、苦手」と思う人のほうが好きです。だってこんなブログやってたら、出会えたり話したりするのって、普通、クロマニヨンズ大好き! あいしてる! な人ばっかりだもんね。私はヒロトさんやマーシーをを好きなひとたちはもちろん仲間だからだいすきだけど、「ヒロトとマーシーが好きになれない」という人にはぜひ理由を聞きたいし、「お前にはこのよさはわからない」なんて言わないで、できれば話し合いたい。その話し合いはすごく意味があるものだと思う。
今夜もね、酒を飲みながら同僚さんの前で私は騒いでたんです。「GiGS」片手に。「マーシー激イケメン! 可愛すぎる!」とかって。そしたら「可愛くない、ぜんぜん可愛くない!」って同僚さんに言われました。同僚さんが言うには「このひと(マーシー)は可愛くないよ、なんていうか、私は生理的に嫌だ。すごく暗い感じがする」って。その「暗い感じ」って、確かにあるなあ、それはわかるよね。マーシーのソロアルバムとか、ハイロウズでも例えば「夕凪」とか……彼の歌って時々、ひどく嫌な感じ、暗い感じがするじゃない? でも、この同僚さんは別に彼のソロアルバム聞いたことあるわけじゃないし、ハイロウズだって聞いてるわけじゃないし、もしかしたらロックをやる人全体に対する、ただの間違った認識なのかなと思って、聞いてみた。
「清志郎さんにはどんな感じを持ちますか?」
そしたらね、間髪いれず、彼女、答えたよ。
「あ、あの人はね、可愛い。あの人のかわいさは、わかる」

清志郎は可愛い、でもマーシーは可愛くない。ああ、でもなんかその感覚、私にもわかる気がする。
「もしかして、マーシーよりもヒロトさんのほうが可愛くないですか?」
「そうね、ヒロトとマーシーで比べるなら、そうかも。ヒロトのほうが、可愛い。明るい感じがするから」
「わかりました、それはたぶん『悪意』があるかないか、の違いだと思います。ヒロトさんや清志郎は、私からすればすごく、真っ当なんです」

言い換えるなら、ヒロトさんは「ロックンロール」で、マーシーは「パンク」。
それはずっと私が感じていたことだった。

清志郎さんもヒロトさん側だと私は思うのだけれど、彼らはどんなにめちゃくちゃをやっているように見えても、実は筋は通っている。ステージで脱ごうが「パンク君が代」を歌おうが、人の度肝をどれほど抜いても揺るがない、真っ当な理論のようなものが、彼らには真っ直ぐきちんと通っている、気がする。その理論を理解できるかどうかは、また別の問題だ。それはロックンロールという音楽によく似ていて、真っ直ぐで、明るくて、強い。

マーシーは違う。あのひとは、そんなに真っ当じゃない。マーシーには悪意がある。底知れぬ陰湿さ(マーシーを指して、まさにこの言葉を同僚さんも使っていた)と、悪意をたっぷりと彼は保有している。その悪意というのは、まるで意味のない、そして誰を標的にしたのか良くわからない、とても残酷なものだと私は思う。例えばある月夜、砂場にガラスの欠片を上向きでたくさん埋め込んでいったり、郵便ポストに火のついたマッチを投げ込んだりするような、そういう無駄に人をゾッとさせるたぐいの悪意。そしてこれはとてもパンク的だ。パンクと言うのはそもそもこういう種の悪意の塊のような音楽で、だから音楽のほうが人を選ぶ。わからないひとにはわからない。想像したくもない、想像すべきでない類の、おぞましい感情。私は彼の歌にパンクを感じるし、そして、だから、彼が好きだ。ヒロトさんの真っ当さを凌駕して、彼の持つ明るさを超えて、マーシーとマーシーの持つ透明でキリキリ尖った純粋な悪意に、すごく惹かれる。

マーシーの姿に、例え勘でも「悪意」のようなものを直感した同僚さんはとても真っ当な人なのだと思う。それは彼女の仕事のやり方を見ていてもわかる。すごく、筋の通った仕事をする人だからね。仕事仲間として最適だ。

「なるほど、マーシーが好きだということは、あなたにもその悪意がわかるということね」と、同僚さんにはやや皮肉に言われた。そのとおりだな、と思う。私は私自身の区分でいったら、パンク的なのだ。だからマーシーが好きだ。マーシーとマーシーの保有する悪意の正体を見つめたいと思っている。彼の歌はぜんぜん私を救わないし、むしろ傷つけることのほうが多かったりするんだけど、それでも、やっぱり、パンク的であり続ける彼が好きだ。

……仕事の愚痴でも言おうか、って飲んでたはずなのに、自分の中の悪意について指摘されるへんな夜になりました。月が嗤うように私を見下ろして光っています。にじんでいるように見えるのは、ひどく酔ったせいかな。

「それでも私はマーシーのこと苦手だなあ」と同僚さんは笑います。
それで良いです、と私も答えました。そういう食い違いがたくさんあるから、おもしろい。マーシーのことを好きな人たちばかりの中にいるのは、つまらない。

夜の中に少しだけ金木犀の匂いが溶けていました。夜と金木犀。月とパンクロック。

もう、私の苦手な秋がそこまでやってきているんだなあ、と思いました。闇に冴え冴えと透明な金木犀の匂いは、私や彼の中の悪意の姿に似ているように思いました。

コメント

No title

彼の悪意とかってのは曲にもある、世の中や身の周りを皮肉ってるようなトコロだったり、逆にその皮肉っている姿にマーシー自身が憧れてたりするのかなァ。
実際、マーシーの曲は時事的なもの(夕凪もその一つです)だったり、風刺のようなもの(GO!GO!ヘドロマンとか情報時代の野蛮人)も結構あるように思えます。
“煙突のある街”とかなんだか古めかしい昔の町並みや暗い部分を感じさせられました。

それで、ただただロックが好きなヒロトとのバランスもとれてるように思います。ヒロトの暗いような部分もすこし感じることが出来る気がします

よくわからないコメントになってすいません。。笑
僕にはマーシーやヒロトの暗い部分も魅力です

No title

STEREOHEADPHONEさま
続けてコメントありがとうございます! めちゃくちゃ個人的感想の記事にお返事を感謝します。
マーシーの持っているのは「皮肉」「風刺」とはまた違う感じがするように私には思えます。なんでしょうね、そこからさらにはみ出ていく、凶暴なアナーキーさがありますね。語彙が足りなくてすみません。聞き流してください。いつかまた自分で整理できたら書きたいです。

もちろん私にとっても彼らの暗い部分こそが魅力です。まさにそれについて書いた記事です!

No title

失礼します。マーシーってそんな「凶暴」なアナーキーさ
があるんですね。最近ヒロトとマーシーが
気になって色々聴いてます。
ノー天気な清志郎の相棒のチャボが
丁度そんな暗い狂気をはらんでるようなタイプなので
マーシーはチャボに似てるのかなあなんて。

それにしても清志郎の真っ赤な祭壇の前で
当時を読むヒロトを見た時はまるで悪夢のようでした。

No title

マコちゃんさま
「ちゃん」に「さま」っておかしいですね。コメントありがとうございます。勢いだけで書いた記事にコメントがつきますと、嬉しいんですが「メインジェット」っぽく「やべぇなあ」と思います。

私はマーシーに凶暴さを感じるときがありますね。なんにしても過剰すぎる感じがするんです、彼の感情って。諦めにしても、怒りにしても狂気にしてもマーシーが出してくるものは絶対「チョードイイ」とはいかない。そしてね、だから、彼の優しさみたいなものもやっぱり過剰な感じがして、そういうところがすごーく好きなんですね。よかったら、マーシーのソロ作品なんかにも手を出してみてください。

マコちゃんさんは、清志郎さんチャボさんの歌をお好きなのでしょうか。会いたいですね。キヨシローに。

No title

マーシーのソロっていろいろあるんですか?おススメがあったら教えてください。
マーシーって優しさもあるし、感情の振り幅が大きいのは不器用なんでしょうね。「諦め感」ってなんとなく分かります。何かガッカリしてるような・・・。ああいう人が今の商業主義のロックシーンで生きていくのは大変だと思います。
マーシーは独立する時、清志郎の家に相談に行ったそうですよ。

清志郎は81年かな?ロックおたくの母に連れられ行きましたけど、当時は晩年と違ってもの凄い殺気立ってて、怖いのに童謡みたいな歌wうたってるのが衝撃的でしたね。悲しい、というか正直亡くなって傷ついた、という感じで当分立ち直れないかも。ほんと、会いたいです。

まだヒロトやマーシーについては初心者なのでまた教えてくださいね。ありがとうございます。




No title

マーシーのソロアルバムは4枚ほど出ているはずです。一番手に入りやすく、マーシーらしい皮肉や抒情性に富み、ブルーハーツやハイロウズと比較して「ソロではこういう歌を歌いたかったのか」と思わせてくれるのは「夏のぬけがら」ではないでしょうか。いまの時期に聞くとしみるアルバムです。清志郎の家に相談に行った、というのは初めて聞きますが、マーシーの初のソロアルバムが「夏のぬけがら」なので、清志郎さんに背中を押してもらった結果生まれたアルバムがこれ、ということになるのでしょうか。ソロアルバムについては書きたいことがたくさんあります。

81年に清志郎を見ているというのは羨ましいですね! 怖いのに童謡みたいな、って、最近からは想像がつかない姿。いなくなって傷ついたのは、大好きだったからですね。よかったらまた清志郎さんについて教えてください。優しかった清志郎さんと、マーシーとの交流なども気になります。

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