ハ ウ リ ン キ ャ ッ ツ

 五線譜という名の線路を辿り、きみと奇跡を探しに行こう。

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【【うちのヒロト探してます】】



とある聖夜の甲本浩人
とある年始の甲本真島

に続く第3弾!

調子に乗るとね、みんなが飽きるまで信じられないスピードで書くよ! やるよ! やるよ! やっちゃうよぉぉぉ!





【【うちのヒロト探してます】】
名前:甲本浩人[コウモトヒロト](♂)
体系:極細
最後に見かけた日:12月8日(横浜周辺)
好きな食べ物:ビーンズ類、チュッパチャプス
仲の良い動物:マナティーちゃん

お風呂があまり好きでないヒロトを探しています。
部屋の鍵をロックせず出かけた私に責任があります。
冬なのに平気でTシャツで歩き回るので、外も寒くなってきているのでとても心配しています。

ヒロトを見かけたらご連絡下さい。
●×-△●××-△△×●

--------------------------------------


何気なく開いた広告誌の「探しています」のページに目がとまった。そして、視線はその文章の上を行ったり来たりすることをやめない。

【【うちのヒロト探してます】】【【うちのヒロト探してます】】【【うちのヒロト探してます】】【【うちのヒロト探してます】】【【うちのヒロト探してます】】

その言葉の意味すら剥奪されるほど、何度も何度も、雑誌に穴が開くのではないかと思うほど、眺めた。
「……うちのヒロト、さがしてます」
ぼんやり口に出して呟くと、私に名前を呼ばれたのかと勘違いした甲本ヒロトが、猫背の背を急にしゃんと伸ばして炬燵の向かい側から私を見つめ、首をかしげて、ふにゃっと笑った。


甲本ヒロトと真島昌利を拾って、世話に明け暮れたお正月が過ぎ、やや落ち着いたところでもう仕事始め。まだそれほど忙しくはないのをいいことに、なんとか早めに仕事を終わらせて帰る日々。いままでさんざん飲みに行った上司や同僚たちがいぶかしがるのも道理というものだ。
「なに? 男でもできた?」
男と言えば男ですけど。ケモノですけど!
職場では自称ではあるものの「クールで、プライベートの事情に振り回されることなくいつでも仕事がよくできるおねえさん」で通っている私である。まさか「甲本ヒロトと真島昌利拾っちゃって、それが可愛くて仕方ないからとりあえず仕事なんてどうでもいい、もう帰るテヘッ」なんて言えない。
「男ができたんじゃないなら、いいじゃん。飲みに行こうよ」
そんな誘いを端から断ってしまう理由は、家に帰ったとき、足音を察知して玄関までお迎えに出てくれる甲本ヒロトと真島昌利の見せる笑顔がいまの私のいちばんの心のオアシスだからなのだろう。
早く彼らに会いたくてドアを開けると、甲本ヒロトはまず、いたずらっぽい顔をしたり、面白い顔をしたりして私を笑わせようとする。私が噴き出すと、自分も少し照れながらニコニコする。それから昼間の私の不在を埋めるように、細い昆虫みたいな手を私の体に回して、自分の顔をぐいぐい肩のあたりにすりつける。……匂いづけをされてるのかもしれない。
真島昌利はたいてい、甲本ヒロトの後ろに立っている。自分は別に関係ないもんね、という顔をして、いつも焦点の定まらないような不思議にきれいな色の大きな瞳で、廊下の板の目をなぞっている。私が甲本ヒロトの歓迎越しに笑ってみせると、はにかんだ表情をして寄ってきて、いつかの夜みたいにその指を伸ばす。真島昌利の指はいつもひんやりと冷たい。やや腰回りのだぶついた私のお古のトレーナーの上下がお気に入りで、片手はポケットに突っ込んで、真島昌利は謙虚に、そして傲慢に私に自分の指を遣る。

彼らの声が聞こえる気が、いつもする。肩口の辺りから、そして繋いだ指の先。
「お か え り」


そういう生活が、ゆるやかに続いていたから。
そういう生活が、ほんの少しずつ、まるで新しいフライパンに油が馴染んでいくように「普通」の情景になってきていたから。
なんでいま、この「探しています」の広告を見つけてしまったのだろう。
……見たくなかった。見なければよかった。見ないふりもできた。でも……。
「おまえ……横浜から来た甲本ヒロトなの?」
真向かいの甲本ヒロトにそう問いかける私の声はひび割れてかさつく。この甲本ヒロトは迷い、歩いてきたのだろうか? この街まで? 横浜はずいぶん遠いと思う、だから、この甲本ヒロトが「探されている」甲本ヒロトであるはずはない。
でも。
私だって思った。甲本ヒロトを保護したときに思ったじゃない。今日び、野良甲本ヒロトなんて滅多に見かけない、って。首輪はないけど、きっと迷い甲本ヒロトだろう、って。
改めて広告を見直した。「好きな食べ物」のビーンズも「お風呂があまり好きでない」と言う記述にも、心当たりがありすぎる。この甲本ヒロトはたぶん。……きっと。

電話なんてしたくなかった。だけど「心配しています」と言うその一言を見てしまったら、だめだった。横浜から遠い街のタウン誌にまで「探しています」と言う広告を載せるということは、きっと甲本ヒロトはとても可愛がられていたのだ。広告主は毎日、毎日、悔やんでいるに違いない、たった一度、部屋をロックして出かけなかったことを。
「よかったね、おまえ、きっとおうちに帰れるよ」
わざと元気にそう言って、甲本ヒロトの頭をわしわし撫でた。甲本ヒロトの髪の毛は、素直でつやつやと黒い。絹糸みたいにもつれそうなのをぼんやり見ていた。
それから、私は電話を手に取った。書かれている電話番号を、一気に押した。

「もしもし」
「あ、あの、甲本ヒロト探していますという広告……」
「あっ! あの、ありがとうございました! 甲本ヒロト、いまやっと落ち着いてきて!」
「……は?」
「……あれ? 甲本ヒロト、届けてくださった方じゃない……ですか?」
「え? 届けて? あれっ? 見つかったんですか、甲本ヒロト!」
「わ、すみません、すっかり勘違いして! そうなんです、あっちこっちのタウン誌に広告出して大捜索で、やっとみつかったんですよぅ、うちの甲本ヒロトー! もう!」
「あの、実は私、年末に甲本ヒロトを拾いまして、それで今日、広告を見てお電話して」
「でもうちのはもう見つかって、いまスヤスヤ寝てます」
「うちのはいま炬燵に入って、テレビを興味深げに見ております」
「……」
「……」
「別の甲本ヒロトですね」
「そのようですね」
「……」
「あ、もしかして、ホッとしてます?」
「え? ええ、ええと、そうですね……あの、ちょっと懐いて可愛くなってきちゃってたので」
「可愛いですよねぇ、甲本ヒロト。気持ち悪いって人もいるんですけどね、私はほんと可愛いと思うんですよ……あの、もしかしたらお節介かもしれませんけど」
「はい?」
「私ここのところずっとね、逃げた甲本ヒロト探してたんだけど、ほんとにね、なかなかいないの、甲本ヒロト飼ってる人って。逃げたりしたら、ぜったい探す。最近、逃げた甲本ヒロト探していたの、私だけだよ。もしもね、あなたが甲本ヒロト拾って、それでそれが私のじゃないとしたら、それ、もうあなたのだよ。もしかして、突然バーンと会って、うっかり連れて帰っちゃったりした?」
「あ……はい」
「私もねぇ。そうやって出会ったんだあ。今回逃がしちゃったけど、ほんと、もっと可愛がるよ。あなたもね、部屋出るときは、必ずロック、忘れないで。チャック・ベリーやビートルズが好きみたいよ、私の甲本ヒロトは!」

電話を切って、無機質なツーツーツーという機械音を聞いても、まだちょっと理解できないままでいた。

この、甲本ヒロトは。


私の、でいいの、かな?


はっと気づいて甲本ヒロトを探したら、すぐ横にいた。膝を抱えて座って、私をじっと見ていた。人懐こくニコニコ笑って、いつものように首をかしげた。節の際立つ、長い腕を伸ばして、私の頭をぽむぽむと、やや大仰に撫でてくれた。さっき私が甲本ヒロトにやったしぐさを、真似しているのだ。それだけだ。それだけだったら。
「……やだぁもう、良かったぁ……」
安堵の涙がちょっとだけこぼれた。甲本ヒロトがぽむぽむぽむと、今度は三度続けて、私の頭を撫でた。

あなたにはあなたの甲本ヒロト。
私には私の甲本ヒロトが、いるんだよ。





一方その頃、真島昌利はキッチンでカレーライスを盗み食いしていた。



コメント

No title

こんばんは。
先日はお電話くださってありがとうございました。

うちのヒロトも無事帰ってきて、また慌しい日々を過ごしております。この前、寒かったのかヒーターにお尻をずっと当てて軽いやけどを負いました。パンツを履かないので直だったようで(汗)
mashimaniaさんのヒロトくんはとても良い子のようで、同じヒロト主として嬉しいです。

mashimaniaさんがヒロトくんを拾われたのは何かの縁です。
同じく一緒にいる真島くんとも仲良く3人ですごして下さい。
これからはもう部屋の「ロック」は忘れません・・・。

--------------------------
ふふふっ。楽しかった!!
あと「雨のち豆」使ってくれてありがとうございます(笑)
mashimaniaさんありがとうございます!次も期待してま~す!

No title

度々失礼します。
本題とそれますが、冒頭の「やるよ! やるよ! やっちゃうよぉぉぉ!」は『LIVE ALL SOLD OUT』の「月の爆撃機」の冒頭のマーシーの絶叫から来ていますか?さらっと書いてありますが、熱いなぁ!と思って読んでいました。

それと、またしても話しがそれますが、先日友人と飲食店に行った時のこと、満席だったため「名前を書いてお待ちください」との事。フッフッフ(ニヤリ)、「甲本」って書いて待ってました。でも「甲本様」って呼ばれてもあんまりピンとこないですね。今度は「広土(ヒロト)」って書いてやろうかと思います。ライブでダイブするような勇気は無いのですが、いたずらは好きなんですよね。自分も根の暗いロックンロール好きかもしれません。

No title

猿さんどんぴしゃですね 笑 タブン俺モソオト思イマス…

突然バーンと会っちゃったらそれは仕方ないデスネぇ。
だってヒロトや昌利が全部に見えたんでしょ?

上司や同僚の飲みも断って早く帰って・・・・・・・・
これ書いてるのかなww

No title

http://www.youtube.com/watch?v=ZVbpU0jf_x4&feature=related
見ましたか?
凄くいい感じです なんか二人がモニタリングしてるみたいで…笑

アタックってw
二人の細かい好みがわかるかもですね^^

No title

正月とマーシーぼけしていたら、待ち兼ねていた続きが書いてある!!!職場から今帰宅し、興奮覚めやらぬまま書いてます。かわいいかわいいかわいいともうずっと呪文みたいに唱えつつ。されたいです、匂いづけ☆ぽむぽむぽむっと撫でられたい!!!なんかもうすてきな贈り物をもらった気分です。ああ正月があけたばかりなのにもう煩悩してるー!
うちにいる真島昌利は、ラーメンも好物らしく、私の分を奪って食べてました。抗議すると頬っぺたをつねってきます。いじわるっ☆ってつい調子にのってみました☆すてきなお話のおかげで仕事の疲れもきえちゃいましたよー!ありがとうございます!更なる続きを希望です☆

No title

常駐ヒロトスキーさん
今回のお話は常駐ヒロトスキーさんの力によるものが大きかったです。広告も「雨のち豆」もすごく洒落が効いていて気に行ってしまったので、インスパイア……いや丸パクリしました。すぐヒロトさんを返すのも寂しいし、でも常駐ヒロトスキーさんのヒロトさんが見つかんなきゃいやだし……で、こういうふうになりました。楽しんで読んで下さったなら、良かったなあ。みんな、心に自分のヒロトさんを住まわせればいいじゃない!

次も期待……やや、ハードルが高くなりつつあります(笑)じゃあ次は「とある大寒」とか「とある節分」とか「とある如月」でお会いしましょう!

No title

猿の爆撃機さま
話がどこまでもずれているのが素敵です。……男性はコメントしずらいですよね、こんな話。でも、こういうふうに食いついてもらえると嬉しいなあ。もしまた書くときには、またこういうふうに食いついてもらえるようになにか仕掛けよう。

で、もちろん、冒頭の言葉は『LIVE ALL SOLD OUT』の「月の爆撃機」です! あれ大好きなんですよ。雷みたいに墜ちてくるAのコードにかぶさる彼の絶叫。最初にあのCD聞いたとき、彼の叫びを浴びて、爪の先までマーシーに惚れました。

そして、なんてかわいいいたずらをしてるんですか。ハッ! 私もファミレスで待つとき「真島」って書いたことある! なんかちょっとドキドキした。嫁になったみたいでドキドキした。テヘ。

昔、すごくバカな友達が「ゴルゴ13と愉快な仲間たち」と書いて、そのまま呼ばれたことがあります。私は愉快な仲間たちのひとりだったのですが、何人かが「ゴルゴは俺だ!」といって争っていました。今度は猿の爆撃機さんもぜひ「ヒロトと愉快な仲間たち」で呼ばれてください。

No title

STEREOHEADPHONEさま
うん、STEREOHEADPHONEさんの考えで、どんぴしゃ! 突然バーンもしっかり見つけてくれて、ありがとね!
あと、動画もありがとう! スペシャの「モンスターロック」だね。「軽い尿漏れ」が……だいすき……そういうセンス……。

それでいまコメント返していたらレフュージアさんがいらしてくれた! どうもありがとうございます! なんかこう、ヒロトさんに撫でられるのっていいですよね? すごく安心できそうな気がします。

レフュージアさんにはレフュージアさんの真島昌利。頬っぺたつねるのって、いいなあ……マーシーは今年も私たちの一番でっかい煩悩になりそうですね。

ビタミンマーCーが補給できない年末年始をなんとかかんとか妄想でやりくりしてきましたが、明日からはまたツアーも改めて始まります! 私は2月からの参戦になるので、誰かライブに行く人いたら、2010年の彼らの様子を教えてね! とりあえず、マーシーは餅太りしてモーシーになってないかレポートしてね!

No title

あれ?結構みんな、内緒で飼ってる...。
私はまだ初心者で、うちの甲本氏にナッツを与えてそっぽ向かれました。とほほ...。真島氏の生態は謎過ぎてまだ把握できません。とりあえず、眠たそうです!...なんて。
ブルーハーツもハイロウズもほぼ素通りしてきたので、知らないことばっかりなんですよー。でも、まだ知らない曲がいっぱいある幸せを、今はがっちりかみしめるとします。わくわく。そわそわ。

No title

去勢済みのヒロトを飼いたいと思っております。
大変残念ですが、
エロなしヒロトを希望しています。

ハードルが高くなりつつある次回に期待です。

No title

ぷにすけさん
けっこうみんな、内緒で一緒に住んでるんですね。私もびっくりですよ。というぷにすけさんだって、手なずけるのに必死じゃないですか! 
私もブルーハーツやハイロウズはほぼ素通りです。でも、ぷにすけさんのおっしゃる通り、それは「まだ出会ってない歌がたくさんある」ってことなんですよね。もしも『LIVE ALL SOLD OUT』をまだお持ちじゃないようでしたら、ぜひそれも聞いてください! マーシーカッコいいよ! っていうか、いま「おもち」って変換したら、最初に「お餅」って出た! なに?! マーシーウィルス!?

tokageさん
こないだから「去勢済み」ばかり仰っている(笑)ヒロトさんはやっぱりエロありのほうがいいんじゃないでしょうか? ヒロトさんらしくて! 
tokageさんとこの「研ぎ師かはづ」がすごく好きです。こんなとこで言うのか、私。

No title

こんなとこでなんですが、「研ぎ師かはづ」を公の場で評価されたのは、mashimaniaさんが初めてです。
ありがとうございます。
お互い、妄想創作ブロガーとして、
どんどん、どんどんどんどん続けてやってみよう!

No title

とっても遅くなりましたがあけましておめでとうございます!
夢の島から帰ってきたら、現実という名のブルースが肩に手を回してきてうちのめされそうな日々でした。なんとか脱出です。その間もちょこちょこ読ませてもらってましたよ。甲本ヒロトと真島昌利の可愛さにめちゃめちゃ癒されてました。最高です!!ありがとうございますね。昨年からmashimaniaさんにいっぱい元気をもらってます!今年もどうぞよろしくお願いします☆
うちの真島昌利は、家中のTシャツを咬んで裂いちゃうんですよね。おかげで右肩がペロンてなってしまいます。最初のしつけが肝心だと思うんですけど、ついつい甘やかしてしまっちゃって。あの瞳を見たら言えないんです・・・(涙)

No title

tokageさん
あ、なかなかお伝えする機会がなかったのでこんなとこになってしまったのですが、お伝えして良かったです。面白いものは面白いと言いたいし、作者に伝えたいです。よく解散したバンドなどで「隠れファンだった」と嘆いたりしている人がいますが、お前も隠れないで出てきてたら解散しなかったんじゃねえの? と思います。そんなわけで、私は「研ぎ師かはづ」がすきですよ。そして、何気にヒロトさんの台詞を滑り込ませるtokageさんにニヤリ。

凹子さん
おめでとうございます! 今年もディスり合っていきましょうね! Tシャツ噛んでしまう真島昌利、いいなあ。そうか、あれ噛んで裂いてるのか……(笑)みんな、自分の甲本ヒロトや真島昌利には甘いようですね。怒れないよね……。
去年から凹子さんにコメント頂くようになって、とても嬉しいですよ。今年もよろしくお願いします!

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