ハ ウ リ ン キ ャ ッ ツ

 五線譜という名の線路を辿り、きみと奇跡を探しに行こう。

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映画紹介「新・仁義なき戦い。」


この映画が公開されたのは2000年のことだが、当時劇場公開のポスターで布袋寅泰の三白眼アップがこの世のものとは思われないほど恐ろしく、夢に出てきそうだと震えた覚えがある。

跡目争いで揺れる大阪・左橋組。四代目候補は若頭補佐の粟野と、まだ若くはあるが野心ある中平の二人に絞られた。粟野傘下の門谷は粟野を組長にするべく奔走。一方中平は、コリアン実業家として名を馳せる昌龍の資金源を取り込もうと必死だが、ヤクザ嫌いの昌龍は頑としてその誘いを断り続ける。実は門谷と昌龍は、昔貧民街で共に育った幼馴染だったのだ……。
「跡目争い」というあまりにもプロトタイプな仁侠映画の軸に、現代風の映像と音楽が絡む。タイトルに「新」がついている意味をよく考え、往年の「仁義なき戦い」のシリーズとは別物、と思ったほうがよさそうだ。主演も門谷を豊川悦司、そして昌龍を音楽監督も努めた布袋寅泰、中平を佐藤浩市と、かなり豪華でポップ。


きったはったの仁侠映画のジャンルを知識程度にしか観ない。ではなぜこんな映画を観たかと言えば、もはや恐怖を通り越してそそられるほどにDVDジャケットの布袋が恐ろしかったのと、最近好きで好きでしょうがない佐藤浩市が出演しているから。それでも案外に面白く最後まで鑑賞してしまったが、それはこの映画が「仁侠映画」というには少し軽すぎる内容だからなのかも知れない。「仁義」シリーズのパロディを大真面目にやっているような浮遊感が全編に漂っているように思う。

特筆すべきは黒塗りの車の中から目つきの悪い、黒いスーツのお兄さん方がぞろぞろゴキブリのように出てくる場面。これはアバンギャルドで、なのにリアルで、笑えてしまうほどにすばらしく良く出来たシーン。人間とんでもなくいいものに出会うと笑いがこみ上げるものだ。クェンティン・タランティーノがこの場面を絶賛したらしいが、その結びつきは非常に良く解る。

この映画中でも「あいつは死に様、俺は生き様だ」「あまり変わらないように思います」という台詞の応酬があったが、仁侠映画の美学は死に際の一言にあるのではないか。「新・仁義なき戦い。」でもそれぞれの人間の死に際の一言はそれぞれ、その役の生き様を凝縮したようで、あまりに鮮やかだ。こういう王道をきっちり踏襲した部分にぐっと来るなら、仁侠映画の入門編としてお勧めかもしれない。
それぞれの捨て台詞のような最期のことばたち……「あなたに会えて幸せでした」「何で今日なんだ」「母ちゃんが呼んでるぞ」「ただいま」……脚本に雑な部分はあるものの、やはり馬鹿なまま斃れゆくものたちにどうしようもなく惹かれる。

中平役の佐藤浩市、最初から最後までふてぶてしくて素敵。対する粟野役の岸部一徳のチンケさもいい。豊川悦司のグラスを持つ手はものすごくセクシー。布袋はいまさらながらほんとにでかい。豪華な役者陣を楽しみつつ、軽く熱くなってみるにはいいかも。

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