ハ ウ リ ン キ ャ ッ ツ

 五線譜という名の線路を辿り、きみと奇跡を探しに行こう。

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映画紹介「ブロークン・フラワーズ」


ビル・マーレイは物言いたげな顔の男だ。その少し眉をしかめたような、悲しんでいるような微妙な表情が気になって、ついつい彼の出ている映画を観たくなってしまう。「ロスト・イン・トランスレーション」では妙に色気もあったビル・マーレイ、今回は花を持って過去の女を訪問する役、と聞いて、わくわく。
だから、この映画の監督が「コーヒー&シガレッツ」とか「デッドマン」を撮ったジム・ジャームッシュであるということにはあとから気づいた。音楽をうまく使う(「デッドマン」でのニール・ヤングの即興のような淡々としたギターはほんとうに素晴らしかった!)ジャームッシュの映画は結構好みだ。


コンピューター業でぼろ儲け、昔は「ドン・ファン」と呼ばれるほどにもてていたドン・ジョンストン。しかしまったく無気力な生活がたたって恋人にも去られてしまう。そこに届いた一通の手紙は、昔の恋人から、ドンに19才になる息子がいることを知らせるものだった。名前も住所もない手紙に手をつけかねていたドンだが、隣人の勧めで手紙を出した可能性のある4人の女性を訪ねる旅に出ることに……。


同じような旅の物語である「デッドマン」もそうなんだけど、ジャームッシュの映画って主人公の心理の描写がほとんどないのね。主人公は人や風景に流されて、右往左往して首をひねったり立ち止まったりを繰り返す。でも、そういう自己主張をしない主人公に「物言いたげな(でも言わない)」ビル・マーレイはよくはまる。
ジャームッシュの映画は組み合わされていく断片の描写が面白いぶん(飛行機の中でぬいぐるみが鳴き出すシーンとか、筋には不必要だけど、どうにもやっかいでいたたまれない感じがすごくいい)最後まで観てすっきりする映画ではないのだが、現実というのはこういうものかもしれないな、と思わせてもくれる。

すでに死んでしまった恋人の墓へも律儀に訪れ、木の下でうっすら涙を浮かべる主人公のシーンが際立って心に残った。何にも無関心になってしまった彼は、なんだかんだありつつも今をたくましく生きている昔の女たちにはもう馴染めなくて、むしろもう死んでしまった人に近いのかもしれない。だとしたら、心に引っかかる執着するものが彼にあったことを暗示させ、戸惑いの中で終わるラストシーンは、もう一度彼が生きなおすことへ目を向ける一歩手前、つまりある意味ではハッピーエンドということか。

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