ハ ウ リ ン キ ャ ッ ツ

 五線譜という名の線路を辿り、きみと奇跡を探しに行こう。

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Wilco Johnson・2011/04/07・渋谷クアトロ

2007年の来日時には観に行けなかったので、初ウィルコ・ジョンソンに行ってきました、渋谷クアトロ。クアトロと言うと階段に人がびっしり並んで開場を待つイメージがあって「風邪ひいたので帰らせて下さい、病名はおそらくウィルコ型インフルエンザです、これにかかると目玉が飛び出て怪異な形相になり、熱に浮かされて前後運動を繰り返します」とまくしたて、そんなインフルエンザは聞いたことがない、と訝る同僚を背後に弾丸のごとく会社を飛び出し、早めについたら、あら、ガラガラ。人でいっぱいになり始めたのは開場10分くらい前。客層はやや上、40代くらいが多いかな。Tシャツにジーンズのかんぜんにやる気な格好より、スーツ姿やかわいいスカートの女性もたくさん。一応2桁の整理番号順で入場はしたものの、さすがに最前列は埋まっていたし、後ろのカウンター席もいっぱいだったからドリンク引き換えて、適当に前のほうで待つ。後ろで見てもよかったんだけど、どれだけ映像を見てもまだ疑ってたんだよ……ほ ん と に ピ ッ ク 使 わ な い の か ? だから手元が見たかった。どうやって弾いているのだかまるで見当がつかないフレーズもいくつかあったしさ。
そうこうしているうちにライブ仲間の小鹿ちゃん発見。珍しくライブ前からビール飲んでる。あまり酒を飲まないやつなので思わず問うたら「いや、ウィルコでカルピスソーダってわけにもいかないだろ」と言われた。そりゃそうだな。いろいろ話ができて、よかった。

ライブ前にドクター・フィールグッドのドキュメント・ムービー「ドクター・フィールグッド ~オイル・シティ・コンフィデンシャル」の特別編集バージョン上映。フィルムに写されたウィルコを見るたび、ああ、この人がいまからステージに出てくるのだな、と思う。でも、フィルムの中の若い彼の姿と、昔のことを語る歳を重ねた彼の姿と、これからステージに出てくる彼のことがうまく結び付かない。

でもウィルコが出てきたら完璧だった。少し光沢のある黒いシャツにパンツ、赤いピックガードがまぶしい黒のテレキャスター、コイル状のシールド、ちょっとつま先が擦れた靴をはいた彼は、紛れもなくフィルムに焼きついたままの、あの、私が何度も何度も観た映像のままのウィルコだった。ステージを滑るような横移動、電気仕掛けのような前後の往復、目を剥いた表情、弦に触れるたびにギターに感電しているみたいな彼、ほんとに最初から最後までピック使ってない……。どういう指してるのよ……。あの指で頬とか撫でられたら。スパッと切れそうだよ。でたらめに動いているみたいなのに、決してマイクスタンドやシールドにぶつかったりつまずいたりしない。汗が滴るほど動き回り、威嚇の表情を見せているのに、妙に冷静な面を時々チラリとのぞかせる。怖い人。やさしい人。完全に気が違っていて、でもその気の違い方にこわいくらい筋が通っている、そんなギターを弾く人。なんなんだよ、なんであんな音が出るんだろう、スパークする狂気と、静かな狂気が絡まってぶつかってくる、やっぱり色で例えるなら、赤と黒。色のイメージと本人のプレイがここまでばっちりと噛み合ってる人も珍しいと思う。
ベースのノーマン・ワット・ロイ、容貌がウィルコに負けず劣らず怪異。もう、前列のふたりだけ見ていると妖怪合戦。しかし、うまい。めちゃめちゃうまい。なんだ、あのベースソロ。ギターみたいに弾きやがる。ウィルコ、ニヤニヤしながらベースライン弾いてたわ。ドラムも緩急つけるのうまくて、シャッフルビートがとてもきれい。

リー・ブリローの命日でもある4月7日、ドクター・フィールグッドからも盛りだくさん、「roxette」「back in the night」「the more i give」「Twenty Yards Behind」「Don't Let Your Daddy Know」……もっとやったかな? 「Paradise」もやったか? ライブ前に映画を観ているから、何か混同している気もする……ああ、これは忘れちゃいけない! 本編ラストに「she does it right」(やっぱり、これがいちばん盛り上がってた)など。私はウィルコのソロもすごく好きなんだけど「Cairo Blues」とか「When I'm Gone」は嬉しかったなぁ~。もともと声質が深みのあるタイプじゃないし、歌もうまいわけじゃないんだけど、でも私、ウィルコの歌ってるの好きよ。
マシンガンと形容される通り、ギターヘッドを客席に向けて撃ち抜く弾丸にヤラレてみたり、ウィルコとギターの絡み(完全にギターを自分と向かい合わせにして弾きながら腰を振っていた)に悩殺されてみたり、背面弾きに手を振り上げてみたりの1時間半。ライブ時間としては短いけれど、内容滴る1時間半。ギュッと絞らないでも液が勝手に垂れてくるような、そんな贅沢な90分。私が、そしてたぶんみんなが見たかったウィルコがちゃんとステージの上にいて、変わらないことにホッとする。だいじょうぶだ、私の世界は取り返しようもなく壊れてしまったけれど、変わらないものもきっとある。あるんだ。これから、そういうものを拾い集めていければいいと思う。

アンコールが「Bye Bye Johnny」で、ウィルコと言うのはとっても情感豊かな人なんだろうなあと思った。どういう形であれ、さよならの歌をアンコールに持ってくるのは、やっぱりライブをひとつの物語としてとらえている証拠だと思うんだ。ひとつのライブにひとつの物語を汲み取る能力があり、それを自分のパフォーマンスの中で採用するということに彼の人間性が出ている気がするよ。

MCほんのちょっと、余り話の得意の人ではなさそうね。MCするとき、ギターを弾いてるときの凶暴さがふっと消える、そのギャップがたまらなく、いい。たぶん、次はロンドンのパブに来てくれよ、みたいなことを言ってたと思うな。最後にアイラブジャパン、って言ってたね。いま、日本に来て、そう言ってくれてありがとう。

コメント

いいですね、ウィルコ・ジョンソン!!
ロクセット聴きたかったな~
・・・わたし5月に来日するんだと思っていました。丸々一カ月かんちがいしていた。
本当に心の底から自分がバカだなと思いましたよ。

日比谷でお話をゆっくり聞きたいっす。

ありがとう

行ってくれてありがとう。
書いてくれてありがとう。
ホント、ありがとね。

多少モッシュも起こっていたと耳にしました。
ちょっと意外・・・。
本当に指だけで弾いてるんですね、あんな力強く!
ウィルコ型インフルエンザ治りました?
うつる怖さより、ラグビーボールのようにどう動くのか読めなくて
ガシガシ体当たりされそうなのが怖いです。
明日の野音までに治してね♪

か さん
か ちゃんはきっと来ているのだろうと思って、メールしようかと思ったんだけど、日にちを1ヶ月間違えていたなんて! でも、ウィルコきっとまた来てくれると思いますよ。
きょう、日比谷で会いましょう!

tokageさん
雑なレポートですが、読んで下さってこちらこそありがとうございます。ライブはやっぱり、いいなあと思いましたよ。

ブチさん
そうですね、少しモッシュもありました。ほんとに指だけで弾いていましたよ、でもね、弾き方が多彩。ピック持っている指の形を作って単音を鳴らしているときもあって、ああこれは真似できないなあと思いました。
ウィルコ風邪は治りましたが、きょうは原人型インフルエンザに感染中です。野音でお会いしましょう!

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