ハ ウ リ ン キ ャ ッ ツ

 五線譜という名の線路を辿り、きみと奇跡を探しに行こう。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

夜のしっぽにリボンを結び、やさしいキスで目が覚める。




よくぞここまできたもんだ! 調子に乗り続けて20作目!


とある聖夜の甲本浩人
とある年始の甲本真島
とある睦月の甲本浩人
とある大寒の甲本真島
とある立春の真島昌利
とある猫の日の甲本真島
とある誕生日の甲本浩人
とある発情期の真島昌利
とある皐月の甲本浩人
とある新居の甲本真島
とある文月の甲本真島
とある真夏の甲本真島
とある中秋の甲本浩人
とある神無月の甲本真島
とある霜月の真島昌利
とある年始の甲本真島Ⅱ
とある睦月の甲本浩人Ⅱ
とある弥生の甲本真島
とある卯月の甲本真島


これからも、のんびりやろうぜ、のんびりな!




酔っ払うと気が大きくなり、なにかとものを買って帰る癖がある。コンビニで甘いジュースやお菓子程度なら甲本ヒロトも真島昌利も喜ぶし、そう高価ではないからまぁいいが、こないだは会社の仲間内で少し飲んで、酔っ払ったまま電池を買う用事で大型電気店に寄って、そこで勢いだけでやってしまった。いちばん新しいポータブルのゲーム機と、売り場のやたらとノリのいいお兄さん大推薦、こねこと暮らすコンセプトのゲーム。酔いが回っている間はご機嫌で、部屋に帰っても、すっかりほんもののねこをつれてきた気になり、もう眠くて迷惑そうな顔をする甲本ヒロトと真島昌利に向かって「うふふ、みんなでねこを飼おうね、きっとかわいいようふふ」などと管を巻いた気がする。翌朝起きて冷静に考えれば、うちには既に甲本ヒロトと真島昌利がいるわけで、この上ねこを飼おうなんて(しかもゲーム内で……)なぜ思いついたのか我ながら理解できない。
確かにもともとねこは好きだし、散歩のたびに街のあちこちで出会うのらねこを構うのは面白い。真島昌利も猫が好きらしく、5月の風のなかで腹を見せて横たわる気前のいいねこを手なずけては、一生懸命、私の目を掠めて持ち出したかつおぶしなどを貢いでまとわりつかれている。真剣な顔で指をそろえ、相手のお気に召すようにねこを撫でる真島昌利の後姿が、妙に強く印象に残っていたせいでねこを飼うゲームなんて買ってしまったのだろうか。

ほんとうに、ねこに遭遇したときの真島昌利はいい。ねこが好きなもの特有の、猫目、とでもいうのだろうか、例えば並んだ自転車の後ろ側、例えばきんもくせいの木の下、周囲の状況に溶け込んで同じように呼吸をしているねこをいち早く見つける良い目を、真島昌利は持っている。急にしゃんとする背中と、その視線の行方を追った私が「あ、ねこだ」と間抜けな声を上げても、ねこよりいぬの好きらしい甲本ヒロトは、まだ猫がどこにいるかわからず、手をポケットにつっこみ、唇を尖らせてきょろきょろしている。その間に真島昌利は、はや足音を立てないようにそうっとねこのほうに近寄っている。うさんくさそうに真島昌利をみるねこがいる。警戒してびくっととびあがり、さっそく逃げる体制に入るねこがいる。まるで荒野のガンマンのように、真島昌利とねこはみつめあう。いつも静かに口笛を吹いてねこの気を引こうとするけれど、真島昌利は口笛がへただ。音が出なくて諦めると、まるい目でじっとねこと対話し始める。驚かせないように手を出し、近づく。たっぷりとした時間があるときなら、たいてい真島昌利はねこを手なずける。ねこはけだるい伸びをひとつすると、真島昌利のほうに甘えた声をあげながらやってくる。そのびろうどの背中を、真島昌利の白い指が何度も何度も行き来する。背骨をなぞり、せまい額をくすぐり、髭をかすめ、驚異的に美しい形のうすい耳をなぶり、しっぽをもてあそぶ。ぶちねこもしろねこもとらねこも、みんなうっとりと眼を細めて喉をぐるぐる言わせ始める。真島昌利はやけに自慢げな顔で私たちを振り向く。そのときの真島昌利の瞳と、ねこの瞳はとてもよく似ている。なでてもいいよ。ただし、優しく、かれらが気に入るように撫でておくれよ。私は喜んで撫でさせていただく。甲本ヒロトも仕方なく付き合って撫でる。気がつくとねこがまわりに集まってきているときもある。真島昌利は嬉しそうにねこのしっぽにじゃれている。
私はつい言ってしまう。きみたちにもしっぽがあればよかったのにね。時々、甲本ヒロトと真島昌利は、私に意地悪をするんだから。きっと帰るのを待っていたはずなのに、レコードに夢中な振りして、私が帰ってきてもお出迎えをしてくれないときがあるんだから。
そんなとき、もしも甲本ヒロトと真島昌利にしっぽがついてたら。甲本ヒロトにもふもふでふさふさのちゃいろいしっぽがあったら。真島昌利に、くろくて長い、先が鉤型のしなやかで素敵な尻尾がついてたらさ。
どんなに無視していたって、私にはわかるもんね。ならんだ後姿からはみ出したしっぽがちぎれるくらいにパタパタ揺れてたら、顔ではいくらしらないふりをしていたって、どんなに待ってくれていたか、私にちゃんとわかっちゃうもんね。だから、きみたちにもしっぽがあればいいんだよ。


そんなことを思っていたのは、私だけではなかったらしい。


買ってきたことを後悔したまま、自分では一度も起動しなかったポータブルのゲーム機。しばらくどこへ行ったのかもよくわからなかったそれは、ある日、真島昌利の巣の中から出てきた。深夜に目が覚めて、トイレに行った帰りに見つけたのだ。ソファの影、棚の横、たったひとりのスペースしかない隙間に、お気に入りのレコードと、イヤホンと、DVDプレイヤーと、毛布と、ゲーム機が落ちていた。真島昌利が暇をもてあまして遊んだのだろうか、と思って、なにげなく起動させてみる。
ぱっと明るくなった画面には、三毛猫っぽいねこが映る。あの販売員のお兄さんが力説していた通り、ゲームとしては驚くほどリアルだ。それにしても、ぜんぜんきりりとしたところのない、丸顔で、耳のたれたかなり間抜けな顔のねこだ。「にゃあ」とか言いながら、愛嬌を振り撒いている。指で画面を撫でると、ねこを撫でたことになるらしい。毛の動く感じなどがなかなかに真に迫っていて生々しく、ふと微笑んでしまった私は指でそのねこの頭の辺りをかいてやる。

画面に、ねこの名前らしきものがぽんと出てきた。


「ニヤ」


なんだ、ニヤって。ちょっと惜しくないか、ニヤって。間違えたのかわざとなのか偶然なのかはわからない。でも、真島昌利に密かに飼われていたらしいその間抜けた顔の、人懐こい三毛ねこの名前は「ニヤ」だった。そういえば、ややニヤニヤしているような顔つきにも見えなくもない。
真島昌利は自分の巣で、こっそりこのこの世話をしていたのだろうか、と、夜の真ん中のリビングルームで考えた。一生懸命なでたり餌をやったり遊んでやったりしていたのだろうか。ニヤ、という名前をつけて、時々は呼んだりしたろうか。しっぽがぶんぶん振れるのを見て、ちょっと笑ったりしたろうか。ニヤとふたりで、楽しく夢を見たりしていたのだろうか。

あちこちいじっていたら、ニヤのステータスのような画面が出てきた。このゲームでは、ねこながらきちんと躾ければいろんなことができるようになるらしく「おあずけ」「おかわり」「おまわり」などの芸一覧が出てきたが、そこはまったくの空欄で、どの芸にもチェックは入っていない。ばかねこ……というのに語弊があるなら、ニヤはかなり天然に、のびのびと育てられているらしかった。

それ以上、先が伸びないほど棒グラフが満タンになっているところがひとつだけあった。ピンクで彩られた、その100パーセントのステータス。混じりけの無い、純度100パーセントの可憐な桃色。そこに書いてある文字を読んで、確信した。このニヤというねこは、真島昌利にとても愛されているのだ。これ以上どうしたらいいのかわからないほど、撫でられ、かわいがられ、遊んでもらっているのだった。

目の前に真島昌利と、ねこのニヤの姿が浮かんだ。きれいな弓形の背骨を優しく撫でる手に、ぞくぞくと嬉しかった遠い遠い過去が、私にもあったような、そんな不思議なめまいがした。



ピンク色、100パーセントのステータスは、真島昌利とニヤの「愛情度」を示す数字。



私の見えないしっぽも、ブンブン振れた。



コメント

3本の見えないしっぽとニヤのしっぽ。全開で揺れる日がずっと続きますように...
(真島昌利に猫ミミもつけたいなぁ。)
うちの高橋ヨシオは私のお手伝いをしてくれているつもりで、
私の仕事を増やしています。ヘトヘト気味です。
でも先住のシバと柴柄のネコと高橋ヨシオと茶色に囲まれた生活も悪くないですよ。皆で昼寝をしているとと森の中の茶色い白雪姫の気分です。ホハホハホハホ~

こんにちはっ

か、かわいい……!なんなんですかこのかわいい仔たち!犯罪級……
甲本ヒロトや真島昌利のしっぽ……萌えの極み?

ときめきすぎて私のしっぽもちぎれんばかりにふられていますー

こっそり「ニヤ」を育てる真島くん、かわいいですね~。
うちのヒロトはそれの犬バージョンをやっていました。(過去形)
ソフト高いのに飽きるのが早かった・・・。
犬のお世話をしなくていいのか聞いたら、もういい的な顔してきます。
卵型のゲームの時もそうでした。今はただの電池切れのキーホルダーです。
次はおもちゃではなく、リアルなペットをほしがったらどうしようと心配しています。
ヒロトの世話で手一杯なのに・・・。

相変わらずたまらんです・・・!くっ!
なんでこんな可愛く書けるんですか。神ですか。
クロマニヨンTVとかでこういう企画やってくれませんかねw
尻尾つきの二人を想像して、ニヤニヤが止まりません!

コメントの返事が遅くなっちゃった。弾丸旅行で、東北に行ってきました。

真柴猫さん
ホハホハホ~。感想と高橋ヨシオの近状をありがとう! 柴犬柴猫高橋ヨシオ、そちらも楽しそうで何よりです!

凛華さん
いつも読んで下さってありがとうございます。元々2次元に近いような人たちだから、猫耳とかしっぽとか、わりとハマりますよね。・・・・・・おっさんなのにね。

常駐ヒロトスキーくん
そちらのヒロトくんの犬の名前はなんでしたか? ゲームのペットでだませているうちはきっと、まだ良いんですよね。夏になったらクワガタやカブトムシにまた夢中になるんだろうな。虫が苦手な私は、今から気が重いです。

ヤンヤンさま
妄想シリーズを読んで下さってありがとうございます! もういい年のはずのおふたりをこんなふうに可愛く見つめてしまうのは私だけなのかなあ、とずっと思っていたのですが、この「とある」を書き始めて、みなさんに支援していただけることが、仲間が増えたようでいちばん嬉しいです。いっぱいニヤニヤして下さいね!

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

 | HOME | 

Calendar

« | 2017-11 | »
S M T W T F S
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -

Monthly

Categories

Recent Entries

Recent Comments

Recent Trackbacks

Appendix

ましま にあ

ましま にあ

Hey ho,let's go!

ましまにあと直接連絡を取りたい方は
mashimania(´・ω・`)hotmail.co.jp
(´・ω・`)を@に進化させて下さい!

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。