ハ ウ リ ン キ ャ ッ ツ

 五線譜という名の線路を辿り、きみと奇跡を探しに行こう。

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夕暮れキネマで会いましょう(野生の彼は逃走中)




あした、彼らは沖縄でフェスですね。もちろん行けないし、悔しいから妄想に逃げたよ!

うぬぼれるわけではないけれど、こんなに長期にわたって、かんぜんにイカレタ妄想の垂れ流しを延々書いているバカも珍しいと思う。自分でわかってるから、白い目で見るだけにして! 石とか投げないで! 


とある聖夜の甲本浩人
とある年始の甲本真島
とある睦月の甲本浩人
とある大寒の甲本真島
とある立春の真島昌利
とある猫の日の甲本真島
とある誕生日の甲本浩人
とある発情期の真島昌利
とある皐月の甲本浩人
とある新居の甲本真島
とある文月の甲本真島
とある真夏の甲本真島
とある中秋の甲本浩人
とある神無月の甲本真島
とある霜月の真島昌利
とある年始の甲本真島Ⅱ
とある睦月の甲本浩人Ⅱ
とある弥生の甲本真島
とある卯月の甲本真島
とある皐月の真島昌利
とある水無月の甲本真島
とある文月の真島昌利
とある残暑の甲本浩人


ああ、あの人に会いたいわ。偶然でもいいけど、約束して会えたらうれしいわ。





夕暮れの映画館の前で、甲本ヒロトに出くわした。


この間、みんなで行ったあてのない散歩の途中、家から歩いて行ける範囲に、古びて人のいない映画館を見つけたのだ。甲本ヒロトも真島昌利ものんびりと惰眠をむさぼる晩夏の日曜午後、買い物がてらにひとりで街に出て、そうだ、久しぶりに映画でも観よう、と思いついた。どこか諦めたような、投げやりな雰囲気も漂う小さな映画館でかかっていたのはすごく昔のモノクロ映画で、たまにはそれもいいかとチケットを買った。

いつもは派手なアクションやコメディ映画を好んで観ている。でも、私は案外に、こういう重苦しい映画が肌に合うのだと思う。根暗、ということなのだろうか、とちょっと苦笑し、ざらついたスクリーンの中で主人公が野垂れ死ぬのをぼんやり眺めてから、少し体を動かしただけでぎしぎしと鳴る席を立った。休日のいい時間帯なのに、御客はまばらだ。これで経営していけるのかと不安になりながら、全てを日曜日のせいにして買った、もう生ぬるいビールを飲み干して、夕暮れの街に躍り出た。
長い時間スクリーンを見ていたから、なんとなく現実味のない街の色。やけにまぶしいけれど、ぺらぺらの街路樹。ぺらぺらの商店街。鮮やかすぎるニセモノの景色。
いまの私には、映画の中の白と黒だけの街のほうがずっとリアルに思えてしまうのだ。いま観た映画の、ラストシーンの主人公を真似て、腰から銃をすばやく抜くふり、指でピストル。バーンと呟いて、いつも行く古本屋のある狭い路地へ飛んでいく弾丸を発射、想像の中で軌跡をたどったら、その弾丸が、見事に命中。

黄昏の中に、立っていた。

いつも見慣れた、蟷螂のように縦に細い影。口を尖らせて、ひょいと横道の薄暗がりから姿を現したのは、黒い革ジャンパーを着た甲本ヒロトだった。
「あんた、なんでこんなところにいるの」
あわてて自分の手をおろして、後ろで組む。バーンなんて、ひとりで遊んでるのを見られたら、ちょっとかっこ悪いものね。それにしても、家でごろごろ寝ているはずの甲本ヒロトは、どうしてこんな場所にいるんだろう。確かに甲本ヒロトは、どんなふうに部屋のキーをロックしても、自分が散歩に行きたいときには、何も言わずにするりと出て行ってしまうようなところがあるのだけれど。
甲本ヒロトは私の問いに首を傾げて、目を細めて笑う。黒い帽子を斜めにかぶり、革ジャンパーの下には、あまり見慣れぬTシャツ姿。両手は、とある冬の日、さいしょに出会ったときに履いていた、擦り切れたジーンズのポケットの中にぎゅっと突っ込まれている。
「私、映画を観ていたんだよ」
まさか、昼寝から起きたら私がいなかったから、迎えに来たのだろうか、と推測し、言い訳がましくそう言ってみる。甲本ヒロトはやっぱりかすかに笑うだけで、夕暮れの光のせいか、なにかいつもと雰囲気が違うから、へんにどきどきして私は言わないでもいい言葉を紡ぐ。
「あのね、行き場がなくて、全然何も解決しなくて、鬱屈していて、まだまだ未来のある若者がラストに死ぬ、そんな映画だったよ」
……不意に思い出す。
映画のストーリーからふと我にかえるたびに、私は、あの主人公はどこか甲本ヒロトに似ている、そう感じていた。
「もう帰る?」
そう聞いたら、甲本ヒロトはしずかに首を横に振る。落ち着かずにゆらりと体をゆするくせ。陽炎に似ている。思いがけないところで思いがけずに出会った甲本ヒロトは、そのままほんとうに陽炎のように消えてしまいそうな気がして、革ジャンパーの袖をつかんだ。
「なんで、一緒に帰ろう?」
どうしてこんなところにいるの。
どうしてどこかへ行ってしまうの。
いつの間にか外への扉のキーを合わせて、甲本ヒロトは軽やかに飛び出て行ってしまう。さっきの映画の中で、すれ違って西と東へ離れていくふたりの若者の姿が頭の中に浮かぶ。
少し困ったように笑ったままの甲本ヒロトは、猫背で私の目を覗き、また首を横に振ると、そっと袖にすがったままの私の手を外して、歩き出した。

すれ違う。甲本ヒロトは西へ、私はここに取り残されたままで。

どうして。


どこかへ行くの?
やっぱり、行ってしまうの?
 



……ほんとうに、さっきの映画のラストシーンみたいだ。このまま10歩。それから振り向いて、運命の銃撃。胸を貫く一発の弾丸。
映画館のまえに凍り付いたように立ち尽くす私が、心の中で歩数を数えてちょうど10歩、甲本ヒロトは道の真ん中できゅうに振り向いた。夕暮れの光が満ち満ちたその真ん中に、甲本ヒロト。甲本ヒロトは、夕日を背負ってるみたいで、本当にまぶしい。長い長い影は、私のつま先のあたりまで伸びている。

甲本ヒロトは、大きな影の中でくしゃっと笑うと、しろいアスパラガスみたいな指でピストルを作って、私の胸を狙った。

「ばーん」

と、甲本ヒロトの声が聞こえたような気がした。片目をつぶっていたずらっぽく笑うと、身を翻して脱兎の如く、駆けていってしまう。そのときに、甲本ヒロトのかぶっていた黒い帽子が風で脱げかけるのを見た。危うく手で押さえて止めたが、ちらりとのぞいた頭髪は金色だった。その金色に、私は目を見張る。

……うちにいる甲本ヒロトは、いまは金色の髪どころか、めんどくさいからこないだ坊主にしてやったはずで……。


改めて、さっき放たれた甲本ヒロトの銃弾を胸に受けた気になり、後ろによろめく。ひどく胸がドキドキした。いまのって、あれって、もしかして。うちの甲本ヒロトではない? そりゃあ、うちの甲本ヒロトももともとは野良甲本ヒロトで、あの種は確か夏ごろによくわからない方法で繁殖するはずで。ということは、あれは、まさか未だ野生の甲本ヒロト! もしかすると、この夏うまれたて!


夕暮れの映画館の前で出会った甲本ヒロトは、私の甲本ヒロトより、も少しワイルドで、やんちゃな性格のようでした。
きっと、あの甲本ヒロトも、いつか似合いのご主人様に巡り合うことでしょう。私のように、とある冬の日か、桜吹雪の中か、あるいは晩夏のレコード屋や5月の街角。きっと誰かが、あの甲本ヒロトをとてもとても愛することでしょう。


血のような夕焼けが今日も一面に広がっている。
もうすこし、野生の甲本ヒロトと、話をしてみたらよかったな。


古びた映画館の、スクリーンの内の、あるいは外のルードボーイ。白黒でしかわからなかった主人公の髪の毛の色は、たぶんきれいな金色で。コンパスのように長い脚を折り曲げて、ここではない遠くへ何かを探して走っていく、あの甲本ヒロトの髪も、ひどくきれいな金髪で。

「ばーん」

甲本ヒロトが行ってしまった道の先を、狙って私も、もういちど指でピストル。出会えてよかった、どうか、どうかきみも、幸せになってね。


そして私も、部屋に帰ろう。そこには野生のワイルドさはないけれど、丸坊主でふにゃふにゃ笑う甲本ヒロトと、冷蔵庫を開けてこっそりビールを探すものの、見つからなくてションボリしている真島昌利(夕方5時半になったら1本飲んでいいよと言ってある。きみのビールがもうないと気づいていたから、私がきみたちのお昼寝中に買い物に行ったんじゃないか!)がちゃんといて、うん、きょうも安心で、これからますます、あったかいんだよ。



コメント

あ~私も映画に行けば良かった。
ワイルドな金髪ヒロトを見たかったです...
これから柴と散歩に行ってきます。いつか野生の甲本ヒロトと遭遇するかな...
私達の散歩中、留守番猫は屋根の上から通行人に愛嬌を振りまいてます。
(同じく留守居役のヨシオはカーテンの陰からそんな猫を心配そうに見てるんだ。)
いつか野生の真島昌利が手を振ってくれるかな...ぽっちゃりマーシーだったら嬉しいな。

こんにちは。今回もかわいい……。でも、ふたり(一人と一匹?)がすれ違う瞬間は、とても寂しくてきゅんときました。にあさん宅の甲本ヒロトくんの、家出でなくて良かったです。
そういえば、私が下校するときに、駄菓子売りのおじさんの自転車の前で時々会う甲本ヒロトくんがいて、会うと一緒に甘納豆とゼリービーンズを食べるのですが、彼はこの間、坊主頭になっていました。
もしかしてにあさんちの甲本ヒロトくんかしら……。勝手に餌付けてごめんなさい。

キレイ^^
じっくり読んでたら鍋焦げました。笑

真柴猫さん
コメントをありがとうございます。気持ちのいい時期ですから、真柴猫さんとこの柴の散歩も、いつにもまして楽しいでしょう、おるすばんのねこさんとヨシオもきっと秋の風を喜んでいるでしょう。真柴猫さんとこで、さらに野生の甲本ヒロトや真島昌利を捕獲できたら、きっとまたおおさわぎになるでしょうね!

凛華さん
あのね、うちの甲本ヒロトがこないだ絵を描いたんです。真ん中に黒髪の女の子の顔でね、その周りになにかカラフルな色の、丸っこいものが散ってるの。なあに? って聞いても教えてくれなかったんだけど、いまわかったよ。凛華さんと、ゼリービーンズ! また会ったら、どうか可愛がってやって下さいね。

ノリコさん
早速読んで下さってありがとうございます!
ハウリンキャッツは逃げませんから、どうか、こんどから、じっくり読むのはじっくりお鍋で料理をされたあとにして下さいませ!(笑)

にあさんと野生金髪甲本ヒロトが出会ったように、もしかしたらどこかで、にあさんちの甲本ヒロトと野生金髪甲本ヒロトも出会うんでしょうか 。真島昌利も。
彼らはすれ違うのか、それとも昔の同級生にあったみたいなノリで よっ とかやるのか・・。

昨日資格の試験で初・名古屋に行ったのですが、あの雑踏の中に、地元ではみかけないひょろ長い人影が紛れていたような気がしてなりません・ω・
あのとき視界の端をよぎったのは、バンダナだったかも、とか。

かるちゃん さん
……月夜の晩に、甲本ヒロトと真島昌利が三々五々集まってきて、集会を開いているところに出くわしたら腰が抜けそうですね。円陣組んでレコード聞いてそうです。

雑踏の中のバンダナは、かるちゃん さんにとっては真実の光景ですよ。目の端にとらえたバンダナの柄を、いつまでも忘れないでいて下さいね。資格試験の合格を祈っております!

その後どこかで野生の甲本ヒロトと出会った人は、きっと何気ない日常の出来事もすべて愛しく幸せに感じる、そんな毎日を送るのことになるのでしょうね。

うん、偶然もいいけど、約束して会えたなら、本当に、本当に嬉しいな。

お久しぶりです。PCがぶっ壊れたのか、コメントが反映されない日々を送っていました・・・うずうず。

今回の、とても素敵でした!ほんと、にあさんの表現力というか描写力に毎度のことながら脱帽しております。映画みたいに映像が浮かびますよ。金髪ヒロトと、私も映画館ですれ違いたいなあ。
帽子を目深にかぶった真島さんになら、飲み屋とかで割と容易に遭遇しそうですけどね。ないか(笑)
次回作も楽しみにしてます!真島のターンに期待!w

ルードガールさん
きっとあの野生の甲本ヒロトは誰かを探していて、近いうちにその人に巡り合えるのではないか、そしてバラ色の日々は始まるのではないか! と思います。物語は、何もひとつだけとは限りませんよね。

……「映画」って、ほんとにいい歌ですよね。大好き。

ヤムヤムさん
ああ、時々このブログはコメント機能がおかしくなることがあって、ごめんなさい。そして、きっと一生懸命コメントを送ろうとして下さったであろうヤムヤムさん、ありがとうございます!

脱帽してくださいましたか、ええと、やっぱりその帽子の下は金髪?(笑)帽子を目深にかぶった真島さんに遭遇できたら、私が脱帽してしまいます。


次回は真島のターンです。ご期待ください。

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