ハ ウ リ ン キ ャ ッ ツ

 五線譜という名の線路を辿り、きみと奇跡を探しに行こう。

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映画紹介「ビッグ・フィッシュ」


これは非常にいい映画です。ティム・バートンの監督作品の中でも最上の部類に入ります。親父と息子のどうしようもない血のつながり、うそとしんじつの境、リアルとストーリーの差異、例えそういう難しいこと全部ぶっ飛ばしてもすばらしい。原作がベストセラーになった作品だがこれは映像化して成功だな。親父のついた嘘が映像化されて現実として立ち上がってくる場面、息子のつく嘘があまりにも哀しく美しく映像となることで逆にリアルさを失って行く過程、どこを取っても良く出来ている。


昔から嘘だかほんとうだかわからない思い出話で、誰にでも好かれる父のことを「ただの嘘吐きだ」といらだつ息子。だって聞かされた父の話は魔女に会ったり不思議な町に行ったりサーカスで働いたり巨人と知り合ったり、とてもまともに信じられるような話じゃないのだ。そんな父にも死期が迫りつつある。息子は妻を連れて父の介抱に向かい、もう一度父の「ほら話」と真正面から向き合うことになる……。題名の「ビッグ・フィッシュ」は実際に映画内に出てくるそのものの池の主みたいな大きな魚のことでもあるのだろうけど、いわゆる「尾ひれがついたほら話」……と言う意味も含んでいるのだろうな。


とにかく、お父さんの嘘が映像となって目の前に立ち上がってくる過程が見事だ。若い時代のお父さん役をやってるユアン・マクレガーも、すごく素直な瞳で演じてて小気味いい。こうして映像で見るからこそ、より説得力を持って我々に語り掛けてくる「うそ」は、その中に少しも不純さをまとってはいない。生きていくためには不必要だけれど、だからこそ美しいもの、嘘とか真実とか、そういうくくりのいらないもの、つまりは映画も物語も歌も、そういうものの価値を監督は誰よりも強く信じているのだな、と思う。お父さんの嘘が実際にはほとんど真実だったことをこそさらりと描き、現実よりもっともっとおもしろい嘘の場面を事細かに映像化して見せてくれるティム・バートンは、やはり異才だ。

なんだか他の映画でもやたら印象に残る名脇役の俳優さんたちが多数出演していておもしろい。ヘレナ・ボナム = カーターはまあ現在ティムのパートナーなのでティム作品については当たり前だけど(「チャーリーとチョコレート工場」にも主人公の母親役で出てたね、声だけなら「コープスブライド」にも。この人ティム好みの過去のある不幸な女性役やらせるとほんとにうまい)、「ゴーストワールド」に出てたスティーブ・ブシェミの詩人役がいかがわしくてとても素敵。あとどうもサーカスのピエロ役の人はチャリチョコのウンパ・ルンパくさいんだが。チャリチョコとの共通点は多い。こっちのファンタジーからあっちのファンタジーへのご招待といったところか。あくの強い俳優さんたちのあくを失わずにきれいにまとめているのはさすがティム・バートンの面目躍如。フリークスな人々もやたら出てくるけど、たぶんティム・バートンはこういうフリークスに対しての好奇心や憧れのようなものが人より強いのだと思う。良い意味で差異を強調しながら、じょうずに使うのですばらしいね。

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