ハ ウ リ ン キ ャ ッ ツ

 五線譜という名の線路を辿り、きみと奇跡を探しに行こう。

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summer sonic08・2008年8月9日


行ってきましたサマーソニック08! お目当てはゼブラヘッドとピストルズです。が、とりあえず「フー! マ○コー!!」だの「エドが糞をもらした」って話だの「ちんちんが……イタイデス」だのって日本語を楽しそうに生き生きと操っていたゼブラヘッドは後にして、わが愛するセックス・ピストルズについて書こう。しかしゼブラヘッドってあんなに下ネタが好きなのに、それでも「いいとこの坊ちゃんが面白がってうんちだのおしっこだの言ってみたい感じ」が出るのがいいよな。


マウンテン・ステージ19時40分。「パンクの伝説」を一目見ようと、敬愛半分揶揄半分、詰めかけた人々の前に姿を現したセックス・ピストルズは、やっぱりひどく歳老いていた。これでたいして演奏だってうまくないんだもの、未だにパンクバンドなんて痛々しいという人もいると思う。そしてその考え方もまた、間違ってはいないのだ。伝説は伝説のままであったほうが、そりゃあもちろん、美しい。
だらりと長いストライプのパジャマみたいなものを着た、滑稽なじじいになったジョニー・ロットン。相変わらず少し巻き舌気味に、こっちを馬鹿にしたように話す癖。操り人形のような動き。若いときはそれが強烈にカッコよく映った日もあった、その衝撃を捨てられない人は今の姿を見たくなかったりするんだろう。でも、私は、彼が「金もうけのためさ」と吐き捨てようが、それでもやっぱり今でもナマで「ゴット・セイブ・ザ・クイーン」を、「アナーキー・イン・ザ・UK」を聞けるということがとても嬉しい。ピストルズの持つ長い歴史、栄光、数々の喪失と絶望。何度でも語られるピストルズのあの「スーパースター」の不在。彼らがもっと若いころに見たかったよね、というあっけない感想。
それでもいいのだ。誰がどう言おうと私はピストルズを見にここへ来た。私たちは今、この場でほんものの絶望を目の当たりにしている。歳老いた彼らにつばを吐き、へたくそな演奏に野次を飛ばし、にやにや笑いで絶望して帰るのだ。それでいいのだ。これが絶望で、そうしてパンクということなのだ。
相変わらずファッキンを言葉の途中に挟んで話すジョニー。じゃあおれはブランデーをのむよと「 BBBBBBBBBBBBBrandy」と巻き舌で言う彼。ホット! ジョニー・ホットン、などと完璧なおやじギャグをいう彼。
客席から悲鳴のような声がかかる。「パードゥン?」とにやにや笑いながら意地悪に返す。客席とコミュニケートするようで拒絶する、そういう悪意に満ちたところは昔のままのように思う。心底、性格が悪い。きっと彼はもともとこういう人なのだろうな、とあきれる。呆れるけど、ぞくぞくするほど尖って、やっぱりぬるい邦楽ポップスなんかより、ずっとずっと刺激的だ。
もっと声がかからなければ続きはやらないぜ、とすねたように煽る。このまま帰ったって俺は別にいいんだぜ。昔ほどの殺気や凄みは確かに彼から消え失せたけれど、それでも彼はセックスピストルズのフロントマン、ジョニー・ロットン。髪をいまだに馬鹿馬鹿しいオレンジ色に染めたジョニーはピエロのようなものだ。嘲笑されるその裏側には、有り余る哀愁と悲哀がある。私はそれを愛する。いいじゃないか、現在進行形で勢いのあるプロディジーのステージよりも、明らかに技術のあるペンデュラムよりも、ピストルズを選ぶ馬鹿がいたっていいじゃないか。
トーキョーイズクワイエット、トーキョーイズシャイ。彼は私たちに何度も何度もステージから繰り返す。それはまるでピストルズの曲の題名のように私の心に突き刺さる。あの美しい時代、アナーキーさはUKにあって、ロンドンは燃えていて、そして東京は? 未だに東京は静かで、そうして恥ずかしがり屋だとしたら、何も変わっていないじゃないか。それはもしかして、すごくつまらないことなんじゃないか? 私たちはもっともっと、暴れて楽しんで、ロットンのように、いくら年を取って、それが滑稽で悲しみに満ちたことでも、それさえ笑い飛ばして、いま、この今のために燃えるべきじゃないのか?
詰めかけた群衆が暴動のように一斉に動き出す「ライアー」。暴れるためにここに来たのだとしか言いようのないやつらがいる。それに耐えられず、青い顔をして前の方から逃げ出してくるカップルがいる。それを見送っていい気味だと私は思う。耐えられないなら帰れよ、お前にこれを見る資格なんてないんだぜ。悪意。皮肉。それこそがピストルズであり、その悪意に満ちた空間を、彼らはサマソニのマウンテンステージに作った。だから私は満足だ。私は昔の、そして現在のセックス・ピストルズを、心から愛している。
最後にロットンは言った。「グッドナイト、トーキョー」。それから言い直した。「グッドイブニング、トーキョー」そうさ、夜はまだまだ終わらない。終わらないさ、興奮と熱をありがとう、セックス・ピストルズ。

★セットリスト
Pretty Vacant
Seventeen
No Feelings
New York
Did You No Wrong
Liar
Holidays In The Sun
Belsen Was a Gas
Submission
Stepping Stone
No Fun
Problems
God Save The Queen
EMI

アンコール
Bodies
Anarchy In The UK
Silver Machine
Road Runner

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